2009年4月19日日曜日

風よ、万里を翔けよ


隋の高祖楊堅(ようけん)は開皇(かいこう)九年(西暦589年)、南の陳を滅ぼして、273年にわたる南北朝時代を終結させ、天下を統一します。後を継いだ煬帝は大運河を開通させ、北と南の経済圏を一体化させ、巨大な帝国を現出させます。父を上回る実績を望む煬帝は、新興国高句麗討伐の詔を発します。いわゆる「征遼の役」が始まりました。

花弧(かこ)は「平陳の役」(へいちんのえき)において、千夫長として従軍したものの、負傷し、寝たり起きたりの日々を過ごしていました。軍牌(召集令状)を受け取った花弧は覚悟を定めます。老病の身。二度と生きて故郷の土は踏めないでしょう...

金属質の音がし、甲冑をまとった人物が現れます。花弧の娘、木蘭(もくらん)は17歳。千夫長の甲冑を身にまとい、彼女は宣言します。「父上に代わって、私が従軍します。」

女であることを隠し、男として従軍した木蘭は集結地点である琢郡(たくぐん)を目指します。騎兵となり、百万の大軍による第一次高句麗討伐がいよいよ始まります。 木蘭は生きて故郷に帰ることができるのでしょうか....

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